子供は親の言うことをきかないで親を困らせますが、親の気持ちを考えてしまうのです。
「うちの子は学校でいじめられてないと思います。いつも学校からニコニコして元気に帰ってきます」
こういうのに似た話があると思います。学校がイヤだから帰ってきた時に普通だったり、ニコニコしたりしているかもしれませんし、親に心配かけたくない、親の心配は不要だと思って自分でそのようにしているのです。
それを汲み取れる、というか分かってやれる親がいるかどうかが今のいじめ問題にもあるのでしょう。つまりある日突然、いじめが始まったのではなく、それまでにもそういう小さな変化があったのに見抜けなくて、気づいたときには大きくなってしまっていた。
学校の先生も子供の小さな変化は見つけられません。先生としては頼りないと思いますが、子供は一生懸命それを隠していますし、先生は上からの仕事が多すぎてそれどころではありません。なんかあってもそんな様子は分からなかったとか、昨日までは普通だったと言うコメントをよくテレビでみかけますが、所詮そんなことです。
先生って上から重石を載せられるし、下からは突き上げられるし、がんじがらめになっているかわいそうな存在ですね。
昨日まで好きだったおかずを残す。いつも聞いている曲じゃないものを聞いている。でかけることが嫌いになった。逆に良く出かけているようだ。持ち物をよくなくす。自転車がよくパンクするとか、どっかが傷んだり、曲がったりしている。そういうことがあったら親は「どうしたの?」「なんかあったの?」ってすぐ尋ねますが、それ位ではちゃんと答えないでしょう。いじめられている子の気持ちは貝の殻よりもしっかり閉じてます。
どうやったら、その貝の殻を開くか、それを考えるのは親の仕事です。でも、先にそういうことに気づくことが大切です。普段から詰まらない話もいっぱいしながら親子で会話がある家庭にすることが大切です。またあまり詰問したり、色んなことで叱ったりすると、弁解やウソばかり考えるようになります。会社でもそういうように育って来たと思われる人がよくいます。せっかく考えることができる頭を持っているのに、なにかの弁解や言い逃れだけを考えている人です。
そういうことを学校で考えてくれる余裕と能力のある先生が居るかいないか、校長先生や教頭先生、副校長がどういうスタンスなのかで変わってきます。
子供の小さなサインを見逃さない。先ずはこれからはじまります。また子供は先生を信用していますから、親御さんがどれだけ先生が信用ならないと思っていても、それが態度や行動に見え隠れすると、子供が間に立って迷ってしまいますし、ひょっとしたら先生を、また親御さんを逆に信用しなくなります。
なかなか難しい問題ですが、これという解決法はありませんので、先ずは自分の子供からスタートしなきゃいけませんね。